2010年09月
2010年09月28日
(株)武富士
市場 | 東1 |
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コード | 8564 |
発行株数 | 144,295,200 |
単位株数 | 10 |
倒産時株価 | 171 |
廃止時株価 | 1 |
倒産日 | |
廃止日 | 10.09.28 |
メモ/記事引用
「東京」 消費者金融大手4社の1角、(株)武富士(資本金304億7790万円、新宿区西新宿8-15-1、代表吉田純一氏、従業員2103名)は、9月28日に東京地裁へ会社更生法の適用を申請し、保全管理人に小畑英一弁護士(千代田区九段北4-1-3、連絡先電話0120-390-302<武富士内コールセンター>)が選任された。当社は、1968年(昭和43年)6月設立の消費者金融業者。創業者の武井保雄氏の経営手腕のもと、順調に業容を拡大。77年12月に株式の額面変更のため51年3月設立の会社に吸収合併させ、96年8月には株式を店頭公開し98年には東証1部に指定替えになった。この間、95年に投入した無人契約機「¥enむすび」により利用者数が増加、長らく消費者金融業界のトップ企業として君臨し、2002年3月期には融資残高約1兆7667億円、年収入高約4232億4600万円を計上していた。しかし、2003年12月には、代表取締役会長(当時)の武井保雄氏が「ジャーナリスト盗聴事件」で逮捕される事態が発生し、同氏が会長職を辞任する事態に発展。本業面においても2004年3月期には営業貸付残高トップの地位をアコムに奪われたほか、延滞債権、不良債権の増加を背景に貸出先を絞り込んだことで、近年は店舗数、無人契約機台数ともに減少を余儀なくされていた。加えて、日本貸金業協会が策定した自主規制ルールに基づき社内規定の整備を実施、貸出金上限金利の引き下げや総量規制の影響から、2008年3月期の年収入高は約2694億5200万円に落ち込んでいた。翌2009年3月期においても貸金業法の完全施行を控え、与信基準の厳格化を図るほか、店舗の統廃合を実施した結果、営業貸付残高は8615億円(前期比27.9%減少)にまで減少、年収入高約1854億4300万円に対し、利息返還損失引当金を大幅に積み増したことで約2157億4000万円の経常損失を余儀なくされていた。過払い金返還請求の高止まりをはじめ厳しい業界環境が続くなか、格付け会社が当社の格付けを引き下げたことなどもあり、資金繰り面を含め動向が注目されていた。また、2018年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債について繰上償還請求問題を抱えていたため、これに対応すべく社債権者に対し、現金のみ、または現金および2011年満期ユーロ円建普通社債の組み合わせを対価とした交換募集を実施し、負担軽減を図るなどしてしのいでいた。2010年3月期は営業貸付金残高が対前期末比3割減の約5894億円に落ち込んだことで、年収入高は約1194億300万円にまでダウンしていた。負債は2010年6月末時点で約4336億800万円。但し、過払い金返還請求の状況によっては膨らむ可能性がある。負債規模は、(株)日本航空(負債6715億7800万円)に次いで今年4番目の規模となる。