2004年08月
2004年08月14日
(株)粟村製作所
市場 | 大2 |
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コード | 6359 |
発行株数 | 12,705,000 |
単位株数 | 1000 |
倒産時株価 | 134 |
廃止時株価 | |
倒産日 | 04.08.14 |
廃止日 | |
負債 | 4,105百万円 |
資本金 | 635,250千円 |
所在地 | 大阪府 |
態様 | 民事再生法 |
メモ/記事引用
大証2部上場の(株)粟村製作所(資本金6億3525万円、大阪市北区梅田1-3-1-500、明田務社長、従業員222人)は、8月14日に大阪地裁へ民事再生法を申請し、同日保全命令を受けた。申請代理人は佐伯照道弁護士(大阪市中央区北浜3-2-25、電話06-6202-1088)。監督委員は増市徹弁護士(大阪市中央区北浜3-7-12、電話06-6222-5755)。当社は、1938年(昭和13年)7月に設立したポンプ専用メーカーで、1963年10月に大証2部に上場を果たした。各種ポンプ(渦巻ポンプ、軸流・斜流ポンプ、液封式真空ポンプなど)の製造販売、据付工事を手がけ、51年に東京に出張所(現東京支店)を開設したのを皮切りに名古屋・札幌・福岡など全国に支店・出張所を設置するほか、鳥取県および兵庫県には工場・修理工場を開設。国内関連会社2社、韓国に現地法人、中国に合弁会社を設立しグループを形成し、一部中国・インドネシア・台湾等への輸出を行うほか、国内では、官公庁向け(80%)、民間向け(20%)に販売、2001年3月期には年売上高87億900万円を計上していた。しかし、 翌2002年同期には民間設備投資の減退で受注が減少し、年売上高は約69億3700万円と大幅にダウン。価格競争激化による利益率低下で経常損失約1億6000万円を計上、特別退職金や投資有価証券評価損等もあり、約4億8900万円の当期損失となっていた。事業用土地の再評価を実施し財務内容を改善していたが、2004年同期の年売上高は約52億5300万円にまで落ち込むこととなり、この間の2004年2月には、民需シフトや希望退職者募集等を柱とする「中期経営改善計画」を策定、改革に着手していた。こうしたなか、株主総会を前日に控えた6月28日に、5月21日発表の2004年3月期決算に、「継続企業の前提に関する注記」(ゴーイングコンサーン)を追加開示すると発表。『6月初旬以降、主要取引金融機関を中心とした協調体制の維持を前提とした支援体制の見直し協議が難航している』という内容で、7月15日の決済、および8月および9月に迫った社債償還について不安が表面化していた。7月9日には『主要金融機関から支援について合意が得られ、協調関係の維持が整う見通しとなった。これにより、継続企業の前提に関する重要な疑義が存在しなくなったと考えている』と発表。これは『事業資金に関する支援の合意』であるとし、『月次の決済資金も社債償還もメドがついた。ただし、債務免除や金利減免などの金融支援ではない』としていた。ところが、下位行が融資継続に難色を示したことから、8月16日の決済が困難となり、今回の申し立てとなった。負債は約41億500万円。今年に入ってからの上場企業の倒産は、(株)ニッソー(負債95億6000万円、東京都、7月民事再生法)に続き、10社目となる。