2003年02月

2003年02月20日

神戸生絲(株)

神戸生絲

市場東1、大1
コード3007
発行株数40,200,000
単位株数1000
倒産時株価26
廃止時株価
倒産日'03.02.20
廃止日 
負債8,328百万円
資本金
2,010,000千円
所在地
兵庫県
態様
民事再生法

メモ/記事引用
東証・大証1部上場の神戸生絲(株)(資本金20億1000万円、兵庫県神戸市中央区明石町47、今西正毅社長、従業員47人)は、2月20日に神戸地裁へ民事再生手続き開始を申請した。申請代理人は北山六郎弁護士(神戸市中央区京町83、電話078-331-0235)ほか4名。監督委員には田辺重徳弁護士(神戸市中央区多聞通3-3-7、電話078-351-2880)が選任されている。同社は、生糸問屋業を目的として1924年(大正13年)11月に創業、その後42年(昭和17年)4月に子会社の製糸工場4社を合併し、商号を新興蚕糸(株)に変更した。46年(昭和21年)に現商号となり、54年には大証1部へ上場、71年には東証1部にも上場を果たし、翌年には大阪、東京、名古屋に支店を開設、生糸、合繊加工糸、各種ナイロン靴下、肌着など幅広く取り扱い、積極的に事業を拡大していた。その後、一時的に大幅な欠損から債務超過に陥ったものの取引銀行から役員派遣を受けるほか、子会社を設立して生産部門を譲渡するなど組織改革を含めた経営の立て直しに努め、89年12月期には年売上高約165億3700万円を計上していた。しかし、その後は景気後退による業界不振の影響から需要は減少、売り上げはジリ貧となり、97年同期年売上高は約87億7500万円にまで落ち込み、その後も、長引く個人消費の低迷や、ファッショントレンドの変化などから厳しい営業を余儀なくされていた。このため、98年からは新事業として住宅建設用基礎型枠材の販売に取り組むなどして業績の回復を図っていたが奏効せず、98年同期年売上高は約77億6000万円にとどままり、6200万円の欠損計上となっていた。2000年には「3ヵ年収益改善計画」を策定し、リストラおよび所有不動産の売却で立て直しに取り組んできたが、新規事業として取り組んでいた型枠工事関連の取引先である西日本ラス工業(株)(福岡県)など数社が相次いで不渡りを出したことで多額の損失が発生、2000年12月期には連結ベースで債務超過に転落していた。こうしたなか、2月7日には2002年12月期決算の業績見通し下方修正を行ったほか、株価も25円(2月19日終値)と低迷するなど信用不安が拡大、今後の見通しが立たなくなり、今回の措置となった。負債は2002年12月末時点で約83億2800万円(金融債務約57億円、保証債務約6億4900万円を含む)。なお、2003年に入っての上場企業の倒産は、(株)タカラブネ(1月24日、民事再生法、負債255億3000万円、京都府)に次いで3社目となる。