2001年08月

2001年08月01日

サワコー・コーポレーション

サワコーコーポレーション

市場店頭、ナスダック
コード 
発行株数 
単位株数100
倒産時株価
廃止時株価 
倒産日'01.08.01
廃止日 
負債1,971百万円
資本金
813,871千円
所在地
愛知県
態様
民事再生法

メモ/記事引用
店頭市場および米国ナスダックに上場していた(株)サワコー・コーポレーション(資本金8億1387万1000円、愛知県名古屋市千種区仲田2-15-8、大平純市社長、従業員107人)は、8月1日に名古屋地裁へ民事再生手続き開始を申請し、同日保全命令を受けた。申請代理人は渡邉一平弁護士(名古屋市中区丸の内2-8-11、電話052-221-1313)。同社は、1990年5月設立の総合建築工事業者で、上場準備(株の額面変更)のため大平社長が事前に買収していた(株)サワコーサービス(1969年(昭和44年)12月設立)と92年8月に合併し、サワコーサービスを存続会社として現商号に変更した。東海地区を主要地盤とする総合建設工事会社で、土地の有効利用を指向する地主向けの賃貸用建物を主体に取り扱っていた。建築部材、設備を共通化し大量購入する手法で業礎を築き、95年7月期には年売上高約120億9100万円を計上、また、95年6月には店頭公開を果したほか、96年5月には店頭上場企業としては初めて米国店頭株市場ナスダックに株式を上場するなど注目を集めていた。賃貸用マンション「ミリアーゼ」のほかローコスト工法の事務所ビル建築「バレンティア」シリーズを発表し、また、ホテルや店舗建物なども手掛け、98年同期の年売上高は約224億4800万円にまで伸長していた。しかし、その後は業界環境の低迷から未収金の増加や回収の長期化が発生するなど資金繰りは悪化。このため受注工事の選別を行い、99年期には手持ち工事約365億7400万円のうち53.8%にあたる約196億6700万円をカット、この結果、99年同期の年売上高は約135億8900万円、翌2000年同期には年売上高が約108億5200万円にまで落ち込んでいた。また、2000年9月には24億円の社債償還があったことなどから、同年10月以降は下請工事会社に対する支払方法を一部変更し分割払いにするなど余裕のない運営を余儀なくされていた。こうしたなか、2000年同期決算の有価証券報告書において、会計処理方法を巡り監査法人と意見の食い違いが発生、監査報告書の総合意見が「意見差し控え」のまま提出されたことで、同年11月には店頭登録取り消しとなったほか、ナスダックも上場廃止となっていた。加えて、2001年5月には連結子会社の(株)東京サワコー・コーポレーション(負債16億円、東京)が自己破産を申請したことで信用不安はさらに拡大、資金調達も限界に達し、ついに自主再建を断念した。負債は約20億円。