2003年01月14日
(株)宝船
市場 | 店頭 |
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コード | 8169 |
発行株数 | 21,642,420 |
単位株数 | 1000 |
倒産時株価 | |
廃止時株価 | |
倒産日 | '03.01.14 |
廃止日 | |
負債 | 9,500百万円 |
資本金 | 2,248,940千円 |
所在地 | 埼玉県 |
態様 | 民事再生法 |
メモ/記事引用
店頭上場の家具大手量販店、(株)宝船(資本金22億4894万620円、埼玉県さいたま市高砂3−2−10、佐野弘社長、従業員125人)は、1月14日に東京地裁へ民事再生手続き開始を申請した。申請代理人は瓜生健太郎弁護士(東京都千代田区霞が関3-2-5、電話03-3519-7505)ほか。同社は、1962年(昭和37年)7月に(株)宝船屋の商号で設立され、1983年(昭和58年)11月に現商号の(株)宝船に商号変更した家具小売業者。1985年には店頭市場に株式を公開し、地元埼玉県をはじめ、群馬、茨城、栃木、東京、千葉各都県に多店舗化を展開し、家具の小売業者としては全国上位にランクされていた。また、85年頃より日用雑貨・バラエティ部門に積極的に進出し、近時の販売比率は収納家具・リビング用品・ダイニング用品・インテリア用品等の家具類が約77%、CD、書籍、ビデオレンタル等が約23%で、ピーク時の93年8月期には年売上高約248億6100万円をあげていた。しかし、その後は個人消費の低迷から業績は低迷し、2001年同期の年売上高は約95億2800万円に落ち込み、慢性的な赤字決算が続いていた。この間、バラエティ店を中心に不採算店の閉鎖を進める一方、直輸入家具や介護関連商品の販売、さいたまスーパーアリーナでの大型催事の開催など本業のテコ入れに注力していた。しかし同業の大手業者との競争激化から販売不振に歯止めがかからず、2002年同期の年売上高も当初の計画を大幅に下回り、前年同期比18.3%減の約78億1400万円と、ピーク時の3分の1以下にまで落ち込み、損益面も最終当期損失約14億1500万円と7期連続の赤字決算となっていた。この間、2002年6月には経営陣の刷新を図るとともに、7月には取引先を召集し支払の延期を要請していた。また、運転資金や金融機関への返済資金として時価を基準とした発行条件の円建転換社債発行を計画する一方で、2002年10月には自動車用低公害アルコール燃料製造のガイアエナジー(株)の営業権及び資産を約25億円で買収することを発表。合理化投資、新規事業資金を目的に円建転換社債17億2500万円の発行を予定していたが、第1回払い込み期日の11月25日に投資家からの入金がなされず、計画は頓挫していた。このため、対外的な信用は失墜し、業績の悪化に歯止めがかからないことから自主再建を断念した。負債は約95億円。なお、2003年に入っての上場企業の倒産は初めてとなる。